バトン承継コンサルタントの浅野泰生です。
パラリンピックが終わったと思ったら、世間は自民党の総裁選一色。
先週このブログがアップされた9月3日、突如、菅総理が総裁選への不出馬を表明。
記事で菅総理の発言について、話題にしていただけにびっくりしました。
そこで今日は、自民党総裁選の報道を見ながら感じたことについて。
日本が誇る3大人材排出“企業”とは?
これを書いている時点では、岸田さんが最初に手を挙げ、8日水曜日には高市さんが出馬会見を行い、河野さんもそろそろかというところ。
今回は石破さんは出ない感じ。
野田さんは今回も出ると言いながら結局推薦人が集まらずか、といったところか…。
それにしても次から次へと人材が出てくるのが自民党。
組織開発に携わる者として、非常に興味があるのが日本が誇る三大人材排出“企業”。
ジャニーズ、吉本興業、そして、この自民党。
自粛期間中に飲み歩こうが、現職の代議士が逮捕されようが、女性問題で離党しようが、まったく意に介さずとも受け取れる。
不祥事は問題だが、一人二人かけても次を担う人材が出てくるのが自民党。
経営者は、自民党からリクルーティングや人材育成を学ぶべきと思う。
菅さんの不出馬表明も”演出”なのか?
話を戻して。
菅総理は、前日までは出る気満々だったように見えました。
庶民には見えない力が働いたのかな、とも思いました。
一年足らずで辞めることになる菅さんは、どのような気持ちでここ数週間を過ごしていたのか?
無念だったのか?やり切ったのか?
これは、ご本人にしか分かりませんよね。
ただ、菅さんの不出馬表明も超一流の演出ではないか、と思っています。
私が唱える説は、自民党は政党というよりも、永田町を舞台に活動する“劇団”であるというもの!
もちろん、直前の横浜市長選挙の結果次第では、違ったシナリオがあったのかもしれません。
次期総選挙で自民党に逆風が吹くと察知した“演出家”が、急遽書き換えたというのが私の見方。
現在、出馬表明している方も、他の出方を窺っている方も、すべて“演技”とまで言ってしまったら失礼か…。
こちら茶化しているように聞こえるかもしれませんが、実は私なりの最大の賛辞。
冗談じゃなく。
これほど共通の目標に向けて、鋼の結束力を発揮できる組織はないと思います。
共通の目標へ向けた“演技”
共通の目標とは、政権与党でいつづけること。
一度下野した経験があるからこそ、与党でいることの重要性を理解しているのかもしれません。
与党でなくなると、反対意見を言うことができるとしても、意思決定を覆すことは難しく、結果何もできなくなってしまう無力になりますから。
総選挙に向けて、一致団結してなりふり構わず本気で勝ちにきているということです。
だから、菅さんも勝つための“演技”ができるんだと思います。
ひょっとしたら、総理総裁のイス以上に重要なポストが自民党にあるのではないかと思うほど。
総理大臣も真の権力者になるためのステップなのかも…。
それにしても、あれだけ「菅総理、辞めろ!」と言っていたのに、いざ辞めるとなって一番困ったのは野党の面々。
自民党の方が、完全に役者が一枚上。
ここ一週間で、野党は完全に存在感がなくなった気もします。
実力がある人材が集まる組織が、共通の目標をもって、一心不乱に“演技”する。
会社経営にも通ずるところがありますね。
総裁選の結果は党員票もあるので行方が分かりませんが、岸田さんは前回の雪辱、高市さんは女性初、河野さんは河野家3代の夢、として新しいシナリオが実施されるはず。
私は、現在の野党の状況を見ていると、今度の総選挙は300議席に迫る勢いで自民党が圧勝すると見ています。