バトン承継コンサルタントの浅野泰生です。

暑い日が続きますね。

オリンピックも終盤戦、日本選手の活躍には胸躍ります。

メダルを獲得した瞬間も感動しますが、怪我を乗り越えての復活、ライバルと交わした約束など、アスリートのバックグラウンドを紹介するエピソードには涙が出てきます。

前評判通りに勝ち上がったアスリートにも、血のにじむような努力や心が折れそうな挫折の日々があったと思うと、勇気をもらえます。

改めて、人は感じて動く!

まさに感動ですね。

さて本日は、意図や背景を伝えることの重要性についてお伝えいたします。

理念を変える必要性と変えたあとにすべきこと

後継社長の支援で、まず最初にお伝えすることは、理念を変えてください、ということ。

自分の想いを十二分に加味した結果、先代社長が掲げた理念を踏襲するのであればOK!

理念変更をタブー視していたり、または何も考えずに、昔から額に飾ってあるものを継続しているのはNGです。

理念を変え、クレドというツールを作成している後継社長もたくさんいます。

クレドとは、理念や行動指針をコンパクトにまとめたカード形式のものです。

リッツ・カールトンやジョンソン・エンド・ジョンソンなどの外国企業のものが有名です。

私は、クレドは優れたツールだと思います。

携帯できるサイズのため、業務中でもすぐに確認できます。

ただ、そこには“結果”しか書いていません。

冒頭のオリンピックの話からすると、メダルが確定したという事実だけが知らされているようなものです。

ストーリーで心を動かす

人間は、結果よりもそれに至ったストーリーに心動かされるものです。

毎年プロ野球のドラフト会議がテレビ中継されます。

最近では、それと並行して、ドラフトの候補選手の家族などに密着するドキュメンタリー番組を目にします。

『2年前のドラフト会議で、オリックス・バファローズに1位指名された宮城大弥選手は、

貧しい家庭環境で育ち、少年時代にユニフォームが破れても新しいものが買えませんでした。

つぎはぎだらけのユニフォームを周りからからかわれ、つらい思いをしました。

そんな状況でも家族の支えを受けて、見事にプロ野球選手になりました!』

というような内容でした。

宮城選手の名前を聞くのは、そのときがはじめてでしたが、このエピソードを知って一瞬にして応援したくなりました。

今年のオールスターゲームの第2戦は、高卒2年目で選出された宮城投手が先発でした。

テレビ中継を観て感動しました。

普段からプロ野球の動向を気にしている方ではありませんが、宮城投手は記憶に残っていました。

順位と名前だけでは、そこまで注目しなかったと思います。

結果とともにその背景を知れたからこそですね。

理念変更の基となったストーリーを!

話を戻して、後継社長も理念を変更する際には、何らかの根拠があるはずです。

それは、後継社長の「こだわり・価値観」であり「社会に与えたいインパクト」です。

こだわり一つとっても、自身の生い立ちから生じたものや、これまで出会った人から受けた影響から育んできたものまで、その一つひとつにストーリーがあるはずです。

それらを含めて社員に伝えていくと、後継社長が掲げる新しい理念の浸透度もグッと上がっていくと思います。

当社では、「C-Bible(シー・バイブル)」という商品で、後継社長の事業の将来像や目指す組織像、求める“人財”像をまとめるお手伝いもしています。

ご興味があれば、ご一報を!