バトン承継コンサルタントの浅野泰生です。

今年も残り1ヵ月。

コロナ関連のニュースが以前ほど気にならなくなってきたところで、今週はオミクロン株で持ちきり。

“敵”もなかなか手強いですね。

当社の社員には、コントロールできるところだけに注力しようと普段から言い聞かせていますが、実は自分自身に言い聞かせているのが正直なところです。

他人はコントロールできない、コントロールできるのは自分だけですので、まずは自分ができることに最善を尽くすだけです。

さて、「役が人をつくる」の是非について。

「役職につけば活躍できる」は本当か?

会社の評価会議などで、よく言われることです。

こちらをご覧になっている後継社長の皆さんは、どのように考えますか?

役が人をつくるのか?

役で人は育つのか?

私の答えは「NO」です。

リーダーシップやマネジメント能力のない人に役職を与えても、社長の望むような幹部や管理職の役割は果たせないというのが持論です。

前職で「私に部長を任せてもらえば、〇〇さん(現在の部長)より成果が出せる」という人がいました。

私は、この人に任せることはありませんでしたが、おそらく上手くいかなかったと断言ができます。

権限がなかったとしてもできること

役職を与えられる人は、権限が与えられてリーダーシップを発揮できるわけではなく、あろうとなかろうと周囲を巻き込み視座の高い発言や行動ができるもの。

仮に、現在課長の人が、部長職に求められるレベルのリーダシップやマネジメント能力を自ずと発揮していれば、社長は黙ってはいないはず。

きっと次のタイミングで部長に昇格します。

課長が課長の仕事をしているままでは、その人は一生課長のまま。

課長が、部長並みの視座を持ち、部長に求められるだけの成果を出すから部長になれるのです。

常にワンランク上の役職に求められる事柄を、現在の役職時から意識し行動することで昇格ができるのです。

組織成長のためには

上記の「部長にしてくれたら〜」という人は、大谷翔平選手と同じバットを買ってもらえれば、メジャーでホームランが打てると言っているようなもの。

メジャーで活躍できるだけの鍛錬をして、日本のプロ野球やマイナーリーグでメジャーで通用すると思わせるレベルのパフォーマンスを発揮するからこそ昇格できることを忘れてはいけないと思います。

1軍で活躍できるイメージがつかないことには、ずっと2軍のままであることは、野球を例に取れば分かるはずです。

では、組織の底上げを図りたい社長はどうすべきか?

部長や課長など、各階層に求めることを言語化すること。

そして、ワンランク上の仕事をできてこそ昇格できることを全社員の前で訴えつづけることです。

組織の変化のきっかけはここから始まるものです。