バトン承継コンサルタントの浅野泰生です。
こちらがアップされる前日に、2回目のワクチン接種を終えています。
1回目は、腕が痛い程度で発熱もなく済んだのですが、果たしてどうなっているでしょうか?
ワクチンも万全ではないので、いずれにしても手洗いなどの予防に努めます。
コロナでビジネスも思うようにいかないことが多いですが、しっかり受け止めコントロールできることに注力していきます!
定例勉強会でいただいた質問
さて、本日は、いわゆる「2:6:2」の法則の捉え方について。
今週、当社の運営する後継者イノベーションクラブの定例勉強会がありました。
提携先の講師を招いて、エンゲージメントをテーマに話してもらいました。
参加者の皆さんは興味深く聞いてくれました。
エンゲージメントは、いま流行り?!なのか、これからの組織開発の分野では重要な指標となるものの一つです。
こちらのブログ、2021年7月16日号「組織状態を可視化する指標とは?」でも少し触れています。
その勉強会の後半で、「エンゲージメントが高いと思われるのが3分の1、逆に低いと感じているのも3分の1ほどいる。下の3分の1への対処はどうしたらいいのか?」という質問をいただきました。
これに対して、講師の先生からも、ご回答をいただきましたが、私の見解も述べさせてもらいました。
集団の構成員の法則
その内容を簡単に。
こちらは、割合は違えど、いわゆる「2:6:2」の法則。
集団ができると、優秀な上位2割と、平均的な中6割、下位2割とに分類されるというもの。
この日のテーマでは、エンゲージメントが高い方から「2:6:2」が形成されるというもの(質問者は「3:4:3」に感じていました)。
経営者が注力すべきは、上の“2”であって、その“2”をさらに引き上げていくことで、下の“2”が自然とこぼれていく、健全なる新陳代謝を目指すことが賢明である、と。
私は、このように言いながら、下の“2”が気になって仕方がない性分です。
ずいぶん前に、伊藤忠商事元社長の丹羽宇一郎氏の著書に「下の“2”を切っても、新たなる下の“2”が出現する」旨の記載を目にしました。
当時は、その意味が理解できませんでした。
下の“2”がいなくなれば、優秀な人と普通の人だけになるではないか、と。
その後、経営者として幾分かの経験を積んでいくうちに、丹羽氏のいうことが少しずつ分かってきました。
「2:6:2」の法則は、絶対評価ではなく、相対評価なんだと!
社員は何も変わらずとも、評価する社長の見る目が変わっているのです。
仮に、下の“2”に分類される社員が抜けても、社長は残った社員を無意識に「2:6:2」に分類するということです。
社長の”悩み”はつきることはない
以前の職場で、何を言っても、どう指導してもパフォーマンスの上がらない社員がいました。
その社員が退職を申し出てきたとき、もう同じような悩みはなくなる、と胸を撫で下ろしました。
しかし、昨日まで「ほどほど」と思っていた社員について、その日から退職した社員と同様の見方をしてしまっていることに気づきました。
このとき、下の“2”の悩みはエンドレスだと確信しました。
このようなことから、すべての社員に対して、期待をかけつづけるという前提は必要ですが、下の“2”に囚われず、上の“2”にこそ社長は注力すべきという結論に至りました。
チームビルディングは上から。
もちろん社長自身から、次に経営幹部です。
上からの取組みが、結果として組織の底上げにつながっていきます!