バトン承継コンサルタントの浅野泰生です。
今週の東京は天気も悪く、春らしい陽気が戻ってきません。
そんな中で、千葉ロッテマリーンズの佐々木朗希投手が大活躍。
28年ぶりの完全試合につづいて、この日曜日も8回までパーフェクト。
次の日曜日が待ち遠しくなるようなスーパースターですね。
私の小さい頃は「サンデー兆治」こと村田兆治さんが有名でしたが、「サンデー朗希」の“襲名”なら息子を連れてスタジアムに足を運ぼうかな。
さて、本日は、先週につづき、新規事業を成功に導くポイントについて。
人選につづくポイントは?
2022年4月15日号『新規事業を成功に導くメンバー選定』では、新規事業に関わる社員の人選について触れました。
新規事業の立ち上げに相応しい“人財”が揃えば他は何も要らない、と言ってしまっては元も子もないですが、「人がすべて」というのも真実です。
どのような人が相応しいかは、先週のブログをご覧ください。
その上で、新規事業を成功に導く次のポイントとは何か?
それは、甘えを許さない環境にすること。
その環境とは…
まずは、新会社を設立しました。
会社の中の一事業部であれば、新規事業が立ち上がらなくても、元の事業部に戻って終わり。
新規事業のほとんどは失敗します。
失敗しても“身の安全”が保証されていては、本気の度合いが薄れます。
新会社は、私を含め4人でのスタート。
元の会社から公募した社員は、転籍という形を取りました。
後戻りできないという環境を設定することで、尻に火がついたのは言うまでもありません。
そして、別の場所に事務所を構えました。
元の会社にも4人分のスペースは十二分にありました。
事務所を借りるには費用も少なからずかかるわけですが、あえて借りました。
その理由は、既存事業のメンバーと接触させないこと。
私が後継者として舵取りをしていた前職では、既存事業は良くも悪くも安定していました。
私は、ある程度仕事のやり方が確立している既存事業に求められる能力と、何もない中で試行錯誤していく新規事業で活きる能力とは、別物だと考えています。
農耕的な仕事ぶりで収益が上がる既存事業のペースに慣れてしまっては、新規事業が立ち上がらないと思ったからです。
場所を変えたことで、新規事業を立ち上げるための狩猟的な”空気”を醸成することができました。
ゼロベースでお客さまへの価値を創造する
もう一つは、シナジーを効かせないこと。
一般的には「効かせる」のかもしれません。
シナジーを効かせる、たとえば、既存のお客さまに新規事業のサービスを提供する。
短期的には効果的かもしれません。
既存事業のお客さまも、多少は義理で買ってくれるかもしれません。
しかし、本当に価値のある商品やサービスを提供しないと、お客さまからの次の“指名”はありません。
私は、既存事業の経営資源を一切借りることなく、新規事業を成立させるにはどうしたら良いかを考えました。
メンバーからは、多種多様な意見も出て、高速でPDCAをまわすことができました。
また、お客さまの真のニーズを掴むことができ、短期間で新規事業を立ち上げることに成功しました。
いかがでしょうか?
2回に分けて、新規事業を成功に導くポイントをお伝えしました。
私は、ゼロから市場を開拓して、新規事業を2期目で黒字化できました。
私は、人選と環境づくりをしただけです。
これは業種業態に関係なく活用できるものですので、ご参考にしてください。