バトン承継コンサルタントの浅野泰生です。
今週火曜日に3回目のコロナワクチンを接種しました。
過去2回は見事なまでに副反応も出ず、楽観視していたところが…。
翌朝より発熱。
一時38度5分まで上がりました。
この2年間は手洗いが習慣化したためか、熱が出たり喉が痛くなることはありませんでした。
以前ならこれくらいの熱であれば踏ん張りも効いたのですが、今回はぐったり。
50歳を目前にして、身体が資本であることを再認識させられました。
さて、本日は強みの考察について。
中小企業が大きな飛躍をするために
会社も人も強みを活かしなさい、とはよく言われること。
一理どころかその通りだと思いますし、反論するつもりはまったくありません。
人は、誰しもいいところがある。
いや、あると思いたい。
ニュースでたまに目も当てられないほどの事件を起こすヤツを見ると極悪人だと思ってしまいますが、生まれたその時からそうであったはずはありません。
社員も無条件なわけでなく、最低でも面接で顔合わせをしてから入ってきます。
その時ピンとくるところがあったから採用したのではないでしょうか?
たまに、私もそのことを忘れてしまいますが…。
というわけで、誰しも良いところがあるから、それを組み合わせるのが経営者の力量だ!
これで済ましていては、今日の話は終わってしまいます。
私は、会社は強みを活かしているだけでは成長しないと断言します。
強みを活かすな、ということではありません。
今ある強みだけを活かすことを考えていては、大きな飛躍は望めないということ。
これは特に中小企業に言えることです。
今ある強みだけに頼らない
中小企業が中小企業たる所以は、強みが乏しいから。
大企業は、中小企業に比べて、有する強みの量も質も豊富だからこそ、大きくなったのではないでしょうか。
だから、中小企業は今ある強みに頼っているだけでは、想定できる範囲内でしか成長が望めません。
特に中小企業が飛躍的な成長を遂げようとすると、今は強みとはいえないものを伸張させていくことや、そもそも外から強みを獲得するという発想を持つべきだと考えています。
こんな事例があります。
家賃削減コンサルというサービスが今から10年ほど前に多く活用されていました。
私も前職で借りていた事務所の家賃の低減をお願いしたことがありました。
そちらの大口の得意先としては、飲食チェーンがありました。
何店舗も同時に交渉できるためです。
ただ、このサービスは景気の波に左右されることと、毎年交渉できるわけではないので、家賃交渉が一巡した時には次の一手を考える必要があったそうです。
そんな中、飲食チェーンには外国人のアルバイトが多くいて、その教育が間に合っていないというお客さまの声を聞きます。
そうするとそちらの経営者は、外国人アルバイトの教育事業を展開しようと意思決定します。
もちろん、そのようなノウハウは社内にありません。
そこで何をしたのか?
誰もが一度は利用したことがあろう巨大飲食チェーンの教育部門のトップを引き抜き、外国人アルバイト向けの教育事業を軌道に乗せたということです。
つまり、社内にない強みを外部から獲得したということです。
おそらくみなさんが知っている大企業もはじめから多くの強みを有していたわけではありません。
外部環境の変化に乗じて、今ある強みを活かし、弱みを強みに転換し、そして、外から強みを引っ張ってくる中で成長してきたのではないかと考えています。
強みを活かすことには異論がありませんが、新たな強みを発掘していくことも経営者の仕事ではないでしょうか。