バトン承継コンサルタントの浅野泰生です。
9月も半ば。
たまに暑くなりますが、随分過ごしやすくなりましたね。
先週のこちらで紹介した、自民党の“劇団”説。
自分では言い得て妙だと自己満足に浸っていましたが、思ったほどの反響はなく…
ある経済学者のYouTubeでは、自民党の総裁選はプロレスだと!
ストーリーが決まった上でのエンターテインメントだということ。
さすが売れている人は言葉のチョイスも秀逸です。
それにしても自民党の派閥って何なんでしょうね?
普段は派閥の恩恵を受けながら、今回の総裁選では自主投票を求める、派閥横断の若手議員グループ。
非常に虫のいい話だと、腹立たしささえ覚えます。
私がいうには、成果も上げていないのに給料は当たり前のようにもらって、社長の指示には言い訳して従わないダメサラリーマンと一緒。
一視聴者である私の感情をも動かすということは、やはり一流のエンターテインメントなのかも…。
前置きが非常に長くなりましたが、本題に!
本日は理想の“相棒”についてお伝えいたします。
社内の相棒
この記事をご覧の後継社長の皆さんに質問です。
社内に理想の”相棒”はいますか?
経営者は孤独であると言われます。
私が支援している後継社長の中にも社内での立場で悩んでいる人もいます。
また、幹部が育たない、同じレベルで話ができる人がいないという、いわゆるNo.2不在の相談も多く寄せられます。
10人社長がいれば、“相棒”の理想像も10通り。
しかし、そもそもこの要件がなければ、理想にはなり得ないことがあります。
もっと言えば、幹部でもなければ、”相棒”になり得ない条件とは…
相棒に必要な条件
それは、何があっても離れないこと。
とある経営者同士のやり取りで、「幹部が辞めて困っている」に対して、「その人は幹部ではない」というこたえをしたことがあります。
禅問答のようなものではありますが。
つまり、幹部は辞めない、辞めるということは元々幹部でなかったということ。
ここで思い出すのが、日本電産の永守重信氏の話。
10年以上も前にテレビで紹介されていたエピソード。
永守氏を創業時から支えてきた小部博志氏とのやり取り。
確か、当時は永守氏が社長、小部氏が副社長だったと記憶しています。
永守氏が非常に目をかけていた社員が、懲戒免職相当の不正を犯した際に…
永守氏は、期待している社員だから、大目に見たい。
一方の小部氏は、他の社員に示しがつかないとして処分すべきとの方針。
意見が分かれて口論になったときに、永守氏は「お前なんか辞めてしまえっ」と言い放つ。
そこで、小部氏の痛烈な一言。
「辞めて困るのはアンタやろ!」
あの剛腕の永守氏が「その通りやな…」と反論できなかったというもの。
これこそ最高の経営幹部、理想の“相棒”ですね。
嫌われようがどやされようがトップを守り切る、小部氏にNo.2の矜持を見ました。
理想の“相棒”をつくることも社長の仕事。
組織を大きく変える必要がある後継社長にとっては、より不可欠な存在になるはず。
経営幹部もどき10人よりも、たった一人の真の”相棒”。
何があっても離れないことに加えて、社長に最良の意思決定を促すことも“相棒”の条件ですね。