バトン承継コンサルタントの浅野泰生です。
今週から学校が始まりました。
うちの子供たちも新しいクラスメイト、新しい先生に一喜一憂。
実は一年前、小学2年生になった末っ子は、朝になると決まって無口になる。
学校に行きたくないと…
よく聞いてみると、先生が厳しいとのこと。
ちょっと嫌なことがあるからといって、休ませるという選択肢は私にはありませんでしたが、これが続くようなら…
上の2人は、そんなことはなかったので妻と悩みました。
それから一年、本当にあっという間でした。
ということで、本日は新人に与える環境について考えてみます。
新卒社員の育て方
会社にも新卒が入ってきます。
弊社では、まだ新卒を迎えられる環境にありません。
Facebookなどで入社式の模様を見ると、少しだけ羨ましい気持ちが湧き上がってきます。
画像の中の顔は、経営者も新入社員もすべてが希望に満ちた表情です。
経営者の皆さんは、そんな新卒をどのような環境で育てますか?
ライオンが子どもを崖から落とすが如く厳しい環境で育てるのか?
それとも蝶よ花よと温室でぬくぬくと育てるのか?
内定者の時期は、辞退されても困るので、お客さま扱い。
入社したらしたで、厳しいことを言っては辞められてしまうと恐る恐るの対応。
上司は時代の流れもあってか、ハラスメントにならないように細心の注意を払います。
ただ、20歳前後の新卒の社員は知らないことが多いはず。
分からないことをしっかり教え、教えたことができていないならちゃんと注意することも必要です。
言うべきことも言わず、新入社員の顔色ばかりうかがっていては、育つものも育ちません。
「自分の子であれば、厳しく言うが…」という経営者をたまに見かけます。
であれば自分の子のように責任を持って育てるのが経営者の仕事だと思うのは、私だけでしょうか…
はじめての上司は厳しい人がいい
日本を代表する某自動車メーカーがある調査をしたそうです。
入社時は同期全員が同じようなレベルなのに、40歳になった頃に出世度合いに差が出る。
その差は何によって生じるのか、というもの。
さまざまな要因はあったようですが、出世していた人に共通していた唯一のことは…
はじめてついた上司が厳しい人だったということ。
最初の配属で社会のルール、仕事への向き合い方を厳しく教えられた新卒社員はその後の成長が顕著だったということです。
まさに最初が肝心ということですね。
アメリカの名門イェール大学でも同様の調査があったという話を聞いたこともあります。
思い返せば、私は新卒で、とある飲料メーカーに入りました。
上記でいうような厳しさというより、精神的にも肉体的にもきつい日々を過ごしました。
先輩は体育会系で、理不尽な要求もされましたし、今では確実に問題になる⚫️罰も日常茶飯事。
金曜日の夜は絶好調、日曜日の夜には憂鬱になる日々を送っていました。
これがいいとも思っていませんし、新入社員にすべきことではありませんが、私にとっては貴重な経験でした。
社会に出ると自分の思った通りになることは皆無に近い。
平等なことなんて何一つないなかで、ちょっとやそっとじゃへこたれない自分になれたと思っています。
厳しい環境で育てる
新入社員を迎えた経営者の皆さんは、これについてどう考えられましたか?
私は、ただただ厳しくすればいいとは思っていません。
叱らなくてもいいところで叱る必要もないし、無駄に感情的になって怒る必要もないと思います。
伝えるべきことをしっかり伝え、指摘すべきところを相手の成長を願って端的に指摘すればいいだけです。
経営者の皆さんが、時間をかけて採用した社員ですから、ちゃんと理解してくれるはずです。
何事にも恐れず言うべきことを伝え、厳しい環境でしっかり育てていきましょう!
冒頭のうちの末っ子は、少し熱を出した一日を除いて休まず学校に通いました。
学校に行く前、泣きべそをかいている姿をみて、私は「そんなに嫌だったら休むか?」と一度だけ言いました。
その返答が驚愕!
「義務教育だから行く」と。
聞けば、うちの妻が「お母さんが菅総理に怒られるから」と諭していたようです。
この教育が是か否かは別として、うちの家庭ではそんな冗談も交えながら面白おかしくやっています。
娘も厳しく接してくれた先生のおかげで、精神的にも随分成長しました。
厳しさは本当の優しさの裏返しですから。